前々回に引き続き、飛騨にあるお家を訪ねたときのお話。
小さな田んぼと小さな菜園に囲まれた板張りの素敵なお家。
自家用のお米は、この田んぼでつくる無農薬のお米で賄っているそう。手植えはしないけど、稲を刈り取った後は、はざかけにするらしい。美味しいんだろうなあ、飛騨の山間で収穫されたはざかけ米。
到着して最初に出迎えてくれたのは、庭に設置された巣箱で暮らす小さな日本蜜蜂たち。小さな体を震わせながら、一生懸命蜜を集めたり、巣箱を守ったり、お掃除したり。
スズメバチの攻撃から蜜蜂たちを守りながらも、「スズメバチも生きてくために必死なんだよね…」とつぶやく家主さんの、昆虫の生態に向けた眼差しが優しく温かい。
蜜蜂たちは、今年初めてこの巣箱に引っ越してきたので、今年の蜜は採らないそう。
新しくてきれいなんだけれど、どこか昭和を感じる台所。スッキリと片付いている流し周りに置いてあるのは、今では見つけるのが難しくなった、しっかりとした作りの本物の竹ザルなど昔ながらの道具。
存在感のある古風な食器棚。
そんな昔懐かしい雰囲気漂う台所に、シルジャン・スザニのキリムを敷いて、写真を撮らせていただきました。
蜜蜂たちが集めてくるハチミツのような色がベースになっている、とても綺麗な一枚。
華麗で優雅な佇まいなので、モダンなインテリアと相性が良いと思い込んでいたのですが、豈図らんや、この懐かしい雰囲気の空間にとても良く似合う。
しかも台所。キッチンじゃなくて「台所」。
その意外さに感動。
どんな空間にあっても、独特の存在感で美しく温かい彩りを添えてくれる織物たち。
昔の道具のように、どんどん作り手が少なくなっていけば、見つけるのも困難になっていく。
似たようなものは機械や沢山の織り手を集めてつくる工房で作ることができても、暮らしの中の道具として作られていたものの持つ味わいと深みは感じられない。
作り手につくり続けてもらうために、安さや手軽さに引っ張られすぎずに、良いものを選んで使い続けていくことは大切ですね。
ぜひショップで、展示会場で実物をご覧になってください。
Sirjan Suzani Kilim(Code:PKH63-40623)
シルジャン・スザニのキリム
【サイズ】144×115㎝
【素 材】100%ウール
【染 料】天然草木染
【産 地】イラン・Fars Province
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幼いころから両親の故郷で手織り絨毯やキリムに親しんできた店主が来日して3年目に富山県でショップを開きました。
毎日の暮らしを大切にしている方々に、#古い日本家屋 を改装したこじんまりした空間で手織り絨毯やキリムの持つ豊さをご紹介できるのが、アリアナの喜びです。
手織り絨毯とキリムの専門店 アリアナ
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